実家売却の税金と3,000万円特別控除
相続した実家を売ると、利益(譲渡所得)に税金がかかります。ただし相続した空き家には 3,000万円特別控除という大きな特例があり、要件を満たせば税負担を大幅に減らせます。 この記事では、売却でかかる税金の基本と、特例の要件・注意点をわかりやすく整理します。
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実家の売却でかかる税金
売却益にかかるのは譲渡所得税(所得税・復興特別所得税・住民税)です。 譲渡所得は「売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)」で計算します。相続した不動産は、 被相続人の取得日を引き継ぐため、多くの場合長期譲渡(税率が低い)に該当します。
※長期譲渡所得(所有5年超)の税率は約20%、短期(5年以下)は約39%が目安です。
相続空き家の3,000万円特別控除の要件
正式には「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特別控除」です。次の要件をすべて満たすと、 譲渡所得から最大3,000万円(相続人が3人以上の場合は一人2,000万円)を控除できます。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 対象の家屋 | 相続した被相続人の居住用家屋とその敷地。1981年(昭和56年)5月31日以前に建築された旧耐震の建物で、区分所有(マンション)でないこと。 |
| 被相続人の居住 | 相続開始の直前に被相続人が一人で住んでいたこと(老人ホーム入所などは一定の要件を満たせば対象になる場合あり)。 |
| 相続後の状況 | 相続時から売却時まで、事業・貸付・居住に使っていない(空き家のままである)こと。 |
| 売り方 | 耐震基準に適合するようリフォームして売る、または家屋を取り壊して更地で売ること。2024年の改正で、買主が譲渡の翌年2月15日までに耐震改修・取壊しをした場合も対象に。 |
| 期限 | 相続開始日から3年目の年の12月31日まで、かつ特例の適用期限(令和9年=2027年12月31日)までに売ること。 |
| 金額 | 譲渡対価が1億円以下であること。 |
※出典:国税庁「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」、国土交通省の特例措置案内をもとに編集部が要約。詳細・最新の要件は必ず公的機関でご確認ください。
2024年改正のポイント
- 買主が譲渡の翌年2月15日までに耐震改修または取壊しをした場合も、控除の対象になった(売主が売却前に行う負担が軽減)。
- 相続人(その空き家を取得して売る人)が3人以上の場合、一人あたりの控除額が3,000万円から2,000万円に。
- 特例の適用期限が令和9年(2027年)12月31日まで延長された。
もう一つの特例:取得費加算
相続税を納めた財産を、相続開始から一定期間内に売る場合、「取得費加算の特例」で 相続税額の一部を取得費に加算でき、譲渡所得を圧縮できます。ただし3,000万円特別控除との併用はできず、 どちらか有利な方を選びます。どちらが得かはケースにより異なるため、税理士に試算してもらうと安心です。
よくある質問
3,000万円特別控除を使うと税金はどうなりますか?
譲渡所得(売却益)から最大3,000万円を差し引けるため、利益が3,000万円以内なら譲渡所得税がかからない計算になります。ただし相続人が3人以上の場合は、2024年の改正で一人あたりの控除額が2,000万円に変わりました。
相続税を払った場合、二重に税金がかかりませんか?
相続税を納めた財産を一定期間内に売る場合は「取得費加算の特例」で相続税額の一部を取得費に加えられます。ただし3,000万円特別控除との併用はできず、どちらか有利な方を選びます。
特例を使うのに手続きは必要ですか?
はい。特例の適用には確定申告が必要で、市区町村が発行する「被相続人居住用家屋等確認書」など所定の書類を添付します。要件が細かいため、事前に税務署や税理士に確認するのが確実です。
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最終更新日:2026年8月21日/運営:実家じまいナビ編集部