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相続した実家の売却の流れ|7ステップで解説

相続した実家を売るのは、多くの人にとって初めての経験です。空き家の取得経緯は「相続」が約6割を占め、 相続した世帯の約77%が事前の対策をしていなかったというデータもあります。準備不足は資産の凍結・劣化に直結します。 この記事では、遺産分割から確定申告まで7ステップの流れと、各段階の期間・必要書類、相続登記の義務化までを整理します。

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売却までの7ステップ(期間・必要書類)

段階期間の目安主な手続き主な必要書類
1. 遺産分割協議1〜3ヶ月相続人の確定、財産目録・遺産分割協議書の作成、全員の署名・実印被相続人の出生〜死亡の連続戸籍、相続人全員の戸籍・印鑑証明・住民票
2. 相続登記2〜4週間管轄法務局へ所有権移転登記を申請(義務化対応)遺産分割協議書、固定資産評価証明書、登録免許税(評価額の0.4%)
3. 査定・現地調査1〜2週間机上・訪問査定、境界標・越境物・残置物・劣化の確認登記識別情報(権利証)、公図、地積測量図、納税通知書
4. 媒介契約/買取査定即日〜1週間仲介の媒介契約、または買取業者と価格・引渡し条件を交渉本人確認書類、認印、査定報告書
5. 売買契約仲介1〜3ヶ月/買取数日〜2週間重要事項説明、売買契約、手付金(代金の5〜10%)受領実印、印鑑証明、重要事項説明書、売買契約書、収入印紙
6. 決済・引渡し契約後1〜2ヶ月残代金受領、固定資産税精算、所有権移転登記、鍵・図面引渡し、残置物撤去登記識別情報、実印、印鑑証明、住民票、鍵
7. 翌年の確定申告翌年2/16〜3/15譲渡所得税・住民税の申告、3,000万円控除等の特例申請譲渡所得の内訳書、購入時・売却時の契約書、被相続人居住用家屋等確認書

※ケースにより必要書類は異なります。詳細は不動産会社や司法書士に確認しましょう。

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相続登記の義務化(2024年4月〜)

改正不動産登記法により、相続で不動産を取得した相続人は、取得を知った日から3年以内に相続登記を申請する義務があります。 過去の相続にも遡及し、施行日前の未登記物件は原則2027年3月31日までが期限。正当な理由なく怠ると 10万円以下の過料の対象です。遺産分割が3年以内にまとまらない場合は、単独で申し出られる 「相続人申告登記」で過料を回避できます(後日、本登記が必要)。

2026年に施行される新制度

相続した実家の売却に関わる主な法定期限

相続実家の売却には、税と登記の両面で期限があります。とくに登記と特例の期限は、放置すると過料や節税機会の喪失に直結します。

手続き起算点・期限根拠法令主な効果・罰則
相続放棄・限定承認相続を知った時から3か月民法915条経過で単純承認とみなされ、債務も承継
相続税の申告・納付相続開始の翌日から10か月相続税法27条無申告加算税・延滞税。取得費加算の前提条件
相続登記の申請義務取得を知った日から3年不登法76条の2(R6.4.1)10万円以下の過料。R6.4前の相続はR9.3.31まで猶予
遺産分割(具体的相続分)相続開始から10年民法904条の3(R5.4.1)経過後は特別受益・寄与分を主張できず法定相続分で画一分割
空き家3,000万円特例の譲渡相続開始から3年目の12/31(最長R9.12.31)措法35条3項経過で最大3,000万円控除が不可
取得費加算の特例の譲渡相続開始の翌日から3年10か月措法39条経過で相続税額の取得費算入が不可
住所・氏名変更登記変更から2年不登法76条の5(R8.4.1)正当な理由なき懈怠は5万円以下の過料

※とくに注意したいのが遺産分割の「10年ルール」です。相続開始から10年を過ぎると、生前贈与(特別受益)や 介護などの貢献(寄与分)を反映した取り分の主張が原則できなくなり、法定相続分で機械的に分割されます。権利調整は早めに着手しましょう。

「放置」が最大のリスク。 空き家を現状維持で放置すると、相続登記を怠った過料(10万円以下)に加え、改正空家法で「管理不全空家」として勧告を受けると 住宅用地特例が外れ、土地の固定資産税が最大6倍に。さらに建物の劣化で資産価値も下がります。早期の意思決定が資産防衛の要です。

「仲介」と「買取」、どちらで売る?

売れやすい家は仲介で市場相場を狙えます。一方、古い・遠方・再建築不可・共有名義などで売りにくい実家は、 専門業者による買取のほうが現実的なことも。急がない場合は両方を比較して決めましょう。

→ 訳あり物件・空き家の買取という選択肢を見る

→ 解体して更地にするという選択肢を見る

売却益が出たら税金の確認を

実家の売却で利益(譲渡所得)が出た場合、翌年に確定申告が必要です。相続した空き家には 3,000万円特別控除などの特例があり、使えると税負担を大きく減らせます(適用期限は令和9年末まで)。

→ 実家売却の税金と3,000万円特別控除を見る

よくある質問

相続登記をしないと実家は売れませんか?

はい。売却には名義を相続人へ変更する相続登記が必要です。2024年4月から相続登記は義務化され、取得を知った日から3年以内の登記が求められます(過去の相続にも遡及し、原則2027年3月31日が期限)。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象です。売却前に済ませておきましょう。

売却全体でどのくらいの期間がかかりますか?

遺産分割から決済まで、仲介の場合はおおむね半年前後が目安です。買取なら査定から決済まで最短数日〜1ヶ月程度に短縮できます。相続登記や書類収集に時間がかかることもあるため、早めに着手するのがおすすめです。

遺産分割が3年以内にまとまらない場合はどうすればよいですか?

「相続人申告登記」を利用できます。自分が法定相続人である旨を法務局へ単独で申し出れば、登記の申請義務を暫定的に果たしたとみなされ、過料を回避できます。ただし正式な権利移転登記ではないため、遺産分割の成立後に本登記が必要です。

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出典・参考

最終更新日:2026年8月23日/運営:実家じまいナビ編集部